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Location, Culture

撮影コーディネーターのロンドン・バンクシー散歩

これまでバンクシーについて色々書いてきましたが、今回は完結編。バンクシーを探して、ロンドンの街をお散歩してきました!

バンクシーが過去ロンドンで暮らしていたことは広く知られています。世界中で活躍するようになった今でも、バンクシーにとってイギリスは地元。ロンドンの街中を散策すれば、数々の歴代作品と並んで、ここ数年でお目見えした新作を楽しむことができます。

まずは、ハイドパークの正門的存在マーブル・アーチ。門の横にある壁に、女の子が植物のそばにしゃがみこんでいる作品が突如現れたのは去年のこと。マーブルアーチ周辺の広場が、気候変動対策を訴える市民活動エクスティンクション・リベリオンの大規模デモの舞台となりました。そこに現れたのがこの少女でした。「この瞬間から絶望は終わり、そして戦略が始まる」という強いメッセージが添えられています。

メイフェアの高級ショッピング街には、通称「Falling Shopper」と呼ばれている有名なグラフィティがあります。買い物をしていたらうっかりビルの谷間に落ちちゃった、という非常にシュールな作品です。資本主義の落とし穴には気をつけましょう!

そしてブルータリズム建築で知られるバービカン・センターには、80年代に活躍したアメリカ人アーティスト、バスキアをトリビュートした作品が2点あります。2017年にバービカン・センターで開催されたバスキア展に合わせて出現しました。バスキアへの敬意とともに、カリブ系黒人アーティストであったバスキアが警官から身元調査を受けるシーンを風刺画的に描くことで、人種差別に対するバンクシーのメッセージが強く込められています。

イーストロンドンのストーク・ニューイントンでは、ロイヤルファミリーをモチーフにしたちょっと珍しい作品に出会うこともできます。

大手スーパー・チェーンの買い物袋を子供達が国旗のように掲げている作品があった壁には、上からグラフィティが描かれ、元の作品がほとんど見えなくなっていました。また、もともとアートがあった建物が取り壊され、新たなビルの建設地になってしまった場所もありました。グラフィティは普遍的でなく、絶えず変化するもの。バンクシーのアートコンセプトを、ここでも垣間見た気がします。街の変貌と共に消えてなくなるアート。それ自体がアートなのだと。

今年の夏も、バンクシーはロンドンで新作を公開しました。地下鉄車内でのグラフィティだったので、作品は一瞬で消されましたが、その映像は、ソーシャルメディアにのり、世界中でシェアされました。消えてなくなるアート。やはりバンクシーは偉大です。

これからもロンドンでは、定期的にバンクシーの新作が出現し続けることでしょう。 撮影後のバンクシー巡り、いつでもご案内いたします! 早く海外ロケができる世の中になりますように…